DIYで床のリフォーム
一見すると複雑そうな床のリフォームもコツを押さえれば、作業は決して難しくありません。畳間からフローリングへのセルフリフォームにチャレンジ!
INDEX
- 準備するもの
- 作業をはじめる前に!
- STEP01 畳・畳寄せをはがす
- STEP02 垂木に墨付けする
- STEP03 垂木を留める
- STEP04 墨付け&垂木を留める
- STEP05 床材を張る
- STEP06 床材を留める
- STEP07 フローリング材をカットする
- STEP08 当て木してはめる
- STEP09 最後の床をはめる
- STEP10 釘留めする
- STEP11 巾木をつける
- STEP12 完成!
- 床材のいろいろな張り方
- レンガ張り
- 乱尺張り
- ヘリンボーン張り
準備するもの
- カナヅチ
- 曲尺(または定規)
- バール
- ポンチ
- 墨壺
- インパクトドライバー
- ノコギリ
- 電動丸ノコ
- フロア釘
- 木工用ビス
- 垂木材(45mm角×4m 根太に使用する)
- 合板フローリング材(厚さ12×303×1818mm)
作業をはじめる前に!
畳の下が「板張り」かを確認。また、床面の高さを事前に測り、垂木の厚さを調整しておこう。
STEP01 畳・畳寄せをはがす
畳をはずし、畳寄せ(畳と壁の間を埋めている細長い木材)をはがして掃除をする。畳寄せは再利用するので、ノミを使い丁寧に取ること。「フローリング材の厚さ+下地の垂木の厚さ=床面の高さ」なので、必要に応じて垂木をカンナ掛け等で調整する。メイクマンのカンナ掛けサービスなら均一の厚みに仕上がるのでおすすめ(有料サービス)。
STEP02 垂木に墨付けする
長辺の寸法に合わせてカットした垂木を置く。端から30cm間隔で墨付け(印付け)し、反対側も同様に垂木を置いて墨付けする。
次に、フローリング材を1枚仮置きして墨付け。ここは床の継ぎ目となるため、必ず手順4で垂木を置きビス留めすること。
STEP03 垂木を留める
長辺に垂木を置いた後、短辺の長さに合わせて垂木をカットする。カットした垂木を置いて枠を作ったら、長辺から約30cm間隔でビス留めしていく。インパクトドライバーがあると作業はスムーズ。
STEP04 墨付け&垂木を留める
STEP2で付けた印を基準に、墨壷(直線を引く道具)を使って約30cm(芯々30.3cm)間隔で墨付けし、垂木を置く基準線を引く。カットした垂木を基準線に合わせビス留めしていく。
垂木はズレ防止のためまず両端を留める。1本4mの垂木材から長く採れるだけとり、端材は墨付けした直線に並べて使用していけば無駄が少ない。参考として、6畳間だと約10本の垂木を使用する。
STEP05 床材を張る
端からフローリング材を並べていく。1枚目を置いたらフローリング材の幅で墨付けをして、垂木の上に墨壷で直線を引く。この線に沿って1列目の床を張っていくことで、ズレ防止になる。
柱など凸部分は、 柱の奥行きや幅を採寸してフローリング材をノコギリでカットしてはめる。一度に切るより微調整しながら切っていくと失敗が少ない。曲尺があると採寸しやすい。
STEP06 床材を留める
フローリング材をフロア釘で留めていく。壁側はまず両端を留め、約30cm間隔で釘を直角に打つ。次に、フローリング材の凸部分(実/さね)に斜め45度でフロア釘を打ち垂木に留めていく。フローリング材は、垂木の向きと直角に張っていくこと。
フロア釘は、 ポンチ (釘締め) という道具を使い、 フローリング材を傷めないよう最後まで打ち込むこと。 きちんと打ち込まないと、 実(さね)のかみ合わせが悪くなるので注意!
STEP07 フローリング材をカットする
続けて1列目の2枚目を張っていく。列の最後に張り終わるフローリング材の処理は、仮置きし墨付けして切る。
幅の異なる2枚の板を留めて丸ノコのガイドを作れば、まっすぐ切れるのでおすすめ。フローリング材は張りながらその都度測ってカットしよう。
STEP08 当て木してはめる
STEP6、7、8を参考に、2列目以降を張る。偶数列は半分に切ったものから張ると、床の継ぎ目が交互になる(レンガ張り)。端材で当て木をして、カナヅチでフローリング材を叩きながら前列の実(さね)としっかりとかませて、フロア釘で留める
STEP09 最後の床をはめる
寸法を測り、最後の列にはめるフローリング材を縦にカットする。このときもフローリング材より長い板で丸ノコのガイドを作っておけば、長尺のものでもきれいに切ることができる。フローリング材の凹部分を切り落とさないよう、カットする向きに注意する。
最後のフローリング材の幅は1mmほど大きめにカットすること。隣り合う床材の実(さね)をかませて斜めに入れて一度に押し込んだら、上からあて木をしてカナヅチでたたいてはめる。最後の列だけ1枚ずつではなく一度にはめ込むので、フローリング材のカットや端の処理など予め下準備をしておこう。
STEP10 釘留めする
壁と最後の段の間にノミを入れたら、手前に寄せてフローリング材の実(さね)をしっかりと噛み合わせる。ノミを入れながら、壁側を約30cm間隔でフロア釘を打っていく。壁との間に少し隙間ができても、仕上げに巾木を取りつけるので問題ない。
STEP11 巾木をつける
はがしておいた畳寄せに接着剤を塗り、床の下部に巾木として取り付け釘で留める。巾木をつけることで、壁との隙間や釘を隠すことができる。古くなっている場合は、新しい巾木を購入しよう。
STEP12 完成!
長年の使用で傷んでいた畳間が、憧れの洋間に大変身!6畳間の作業時間の目安は、1〜2日ほど。
床材のいろいろな張り方
張り方を変えるだけでも部屋の印象がガラっと変わるフローリング。
お気に入りの張り方を見つけて試してみては?
・レンガ張り
定尺(1本の長さが決まっている床材)のー般的な張り方で、長さの半分の寸法をずらして張る方法。千鳥張りともいう。
・乱尺張り
無垢材など長さがバラバラな床材、または定尺のものをランダムな長さにカットしたものを張る。継ぎ目が不規則で独特の味わいがある。
・ヘリンボーン張り
「ニシンの背骨」を意味し、短く切った床材を組み合わせる。デザイン性が高く高級感があるが手間と技術が必要。上級者向け。
初出/メイクマンfile vol.52(2014年4月25日発行)